衆院選の直前、注目を集めている匿名のツイッターアカウント「Dappi」。これまで、野党への誹謗中傷ツイートを投稿してきたいわく付きのアカウントだ。
Dappiを運営するウェブ関連会社が自民党と取引関係にあることも判明し、「背後には自民党がいるのか」とSNSは大騒ぎになっている。
さらに、日刊ゲンダイの調べで新たな疑惑が浮上した。なんと問題となっているウェブ関連会社は、岸田首相や甘利幹事長が代表取締役を務めていた企業と取引関係にあったという。
民間調査会社によると、Dappiを運営しているウェブ関連会社は過去、都内にあるA社と取引実績があったという。A社は1977年に設立された一民間企業だが、実は、自民党とは極めて“密接”な関係にある。歴代の自民党経理局長や財務委員長が、A社の代表取締役を務めているのだ。
A社の登記簿によると、99年から約1年半は福田康夫元首相が、2000年3月から約1年間は船田元・衆院議員が代表取締役に就いていた。現在、“口利きワイロ”疑惑で追及されている甘利幹事長は01年2月から5月まで、岸田首相も甘利幹事長と同時期に加え、03年12月から3年弱、代表取締役に名を連ねていた。そのほか、久間元防衛相や細田博之元幹事長ら“お歴々”の名前もある。
■自民党本部から約4000万円の政治資金
さらに、A社には、自民党本部から政治資金も渡っている。党本部の政治資金収支報告書によると、党本部は17〜19年、毎年「寄付・交付金」としてA社に12回、計約4000万円を支出している。